
皆さま、いつもあたたかい応援をいただき、ありがとうございます。
無事に公演を終えて広島から帰ってきました。今回は井上ひさし氏の「父と暮せば」を広島の中高一貫校で公演してきました。原爆で死に別れた父娘の姿を井上ひさし氏が独特の筆法で心厚く書かれたお芝居です。
さまざまなデザインで彩られた連結の路面電車が走る広島は、近代化の中にも懐かしさが残る街でした。幾つもの川が流れる広島ですが、ホテル近くの橋上から大雨の後のゆったりと流れる川面を目にした時、ふっと原爆投下後の広島に思いが至り、込み上げるものがありました。
過去の出来事から学ぶことをもせず、互いに慈しみ合う心を置きざりに、どこまでも富を求め金銭への欲望尽きないまま、今やあからさまに人を人とも思わぬ蛮行がまかり通る世界です。
人類は一体全体どこへ行こうとしているのでしょう。
過去に学び、今のこれからをどう生きるか、どういう世を築いていくのか。
私たちが生まれ育ち暮らす日本は、原爆投下による世界で唯一の被爆国です。また、アジアの国々に自ら戦争をもたらした国でもあります。
悲惨な戦争の経験を未来に活かし、世界の平和に貢献する国民であり国家でありたいと願わずにはいられません。
平和は一朝一夕に手に入るものではなく、私たち一人一人が考え、支え合う心を磨き、互いの信頼を礎に一つ一つ築き上げていくしかないと思います。
今回、このお芝居を広島の地で次世代の平和を紡いでいくこれからの若い中高生の皆さんに観ていただけたことは、私たち自身がこの作品に携わる大きな意味を再確認する機会となりました。平和の尊さは勿論、希望と勇気、喜びをもって生きることの大切さを、お芝居を通して皆様にお届けし続けていきたいと存じます。
今後も倦まず弛まず地道に励んで参りたいと存じます。
このような貴重な機会を与えてくださった皆さまに心より感謝申し上げます。
皆さま、ありがとありました!
変わらぬご支援、ご鞭撻をお願いし、「父と暮せば」広島公演のご報告とさせていただきます。
劇団道化座 渡邉晶子

